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ゴシゴシした美味いのがずっと口の中にいてる!
『モツ鍋』
4年前、島根から出てきてお金がなくて、することもないんで出番もないのに劇場に行って「ひまですよ」っていうオーラを出しながら楽屋で1日、座ってました。「飲みに行くか?」って誘ってくれたのが笑い飯の2人で、極楽商店街の『松井亭』っていうお店に行ったんですけど出てきた鍋を食べてビックリしましたね。肉じゃなくて何かゴシゴシしたものが入ってる。「何だこれ!?」と思ったのがモツ鍋でした。
生まれて初めて食べたんですが美味しくてね。「ゴシゴシした美味いのがずっと口の中にいてる!」という嬉しい驚きでした。それはいいんですが、笑い飯の2人は店員さんに注文するときもボケたおすし、食べてるときもボケたおすし、最初は「どういうつもりなんだ?何をずっとふざけてるんだ?」とワケが分かりません。
まぁホンマね、鍋がグツグツ煮えるように、次から次へとボケ合戦で、店員さんも迷惑顔になるくらいワヤクチャ。でも、様子を見てツッコミにまわってみたら、うまいこと会話のキャッチボールができて「あ!これも勉強か!」ってやっと気づきました。スポーツマンがジムに行って鍛えるように、芸人は飲みに行って鍛えてるんです。
今も、たまにモツ鍋を食べて「ゴシゴシした美味しいのが」口の中に広がると、あのときのことを思い出します。ボケ合戦の中で、どう立ち回ったらいいか分かった瞬間、やっとプロの一員になれたというか、大袈裟かも知れませが「芸人でやっていく覚悟ができた」というか、だからモツ鍋は一生忘れられない思い出の味でしょうね。 |