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2010.08.25
今年も、恒例「朗読会」のシーズンがやってきました。
数えて今年で9年を迎える事になります。
この間、古典の関西アクセント読みに挑戦して来ました。
もともと古典は、昔の奈良や京都の言葉で書かれているので、その鑑賞も、その頃のアクセントの系統をひく関西の言葉のリズムが相応しいのだとの理屈です。
文章に隠された音の響きの検証。そうした事を試して見たくて、毎年のシリーズとしてチャレンジしてきました。
源氏物語、平家物語、芭蕉の奥の細道。
西鶴の好色一代男、近松の曽根崎心中、秋成の雨月物語などなど。
実際に試してみてわかったのは、やはり古典の文章には、音読する事によって再生される音の世界がある事でした。
耳で聞く楽しみ。
現在の東京語に基づく共通語アクセントとは違う、彩りに満ちた世界があるようでした。
と、まあ高邁な事を述べ立ててしまいましたが(笑)、実は、根が関西人なので、関西言葉での朗読、しかも一人でならそんなに練習しなくていいかもと言う(笑)、かなり動機に不純な部分もあった事は、否定できないかも知れません。
ところが、去年からは、統一テーマで仲間とのコラボになりました。
つまり、マイペース、御法度です。(笑)
この流れは、変わらず、今年も朗読会の練習が始まりました。
今回のテーマは、「ミステリーな午後」
ちょっと背筋が寒くなるような(笑)様々な世界が繰り広げられます。
担当するのは、北原久彦さんの「死美人辻馬車」
19世紀のロンドンを舞台に、怪しい辻馬車が現れる度に人が死ぬと言う物語です。
わかぎゑふさんが、上演時間に合わせてまとめ直してくれました。
登場人物は、新聞記者役の僕と、個性的な酔っぱらい役の石巻アナ。
そして恐ろしいまでの美人に山本(悠)アナ。
事は、不思議な事件から思いもかけぬ展開に。
そして、意外な結末へ。
あ〜っ、すべてを知っているのに書くことのできないもどかしさ。(笑)
登場する3人の人物の関わり合いが見どころなので、おさおさ練習を怠る訳には行きません。
先週から本の読み合わせが始まりました。
が、今回わかぎさんのスケジュールが忙しく、なかなか指導していただける時間が取れ得ません。
3人での自主練もしましたが、本番は、もう目の前です。
読みの難しさより、動きがなかなか覚えられません。
読み合わせの中で「ここからこう動いて、そこから今度は…。」と、わかぎさんから指示が飛びます。
「ハイ。わかりましたぁ。」とその時は、わかったつもりでいいお返事をするのですが、稽古が終ると初期化されてしまっています。(笑)
それと、わかぎさんいわく、本当の役者さんなら、なるべく長く舞台に残ろうとするのに、アナウンサーは、すぐ引っ込もうとするそうです。
なんだかんだ指摘を受けながら、今年も朗読会に向けて、立ち稽古が進みます。
しかし、もう時間がっ!
時だけは、その日に向かって、非情に進んでいきます。
さあ、本番やるしかないと言う心境ですが、どうなります事やら。
では、8月29日、日曜日。
なんでもアリーナでお目にかかります。
*クラブカンテーレからの入場券の配布は、終了しています。
ご了承ください。
2010.08.04
毎日家に帰るのは、夜もそこそこ遅くなってからです。
宵のうちに帰る事は、まずありません。
遅くに出たり、突拍子もなく早く出たり、ご近所では、怪しい家かも知れません。(笑)
そうそう、「宵のうち」で思い出しましたが、この時間帯を、最近は、天気予報で、「夜の始め」と表現しています。
「夜の始め」、何度聞いても違和感の残る言葉です。
それに引き換え、「宵のうち」は、もともと日常生活の中で、使い続けられてきた表現です。
優しい響きの、情趣ある言葉です。
ところが、天気予報に使うには、時間帯があいまいで、若い人には、わからないと変更されたものです。
この言葉で表わされる時間帯は、18時から21時までなのだそうです。
情感の全くない、にわかに作り上げただけの言葉が、それに取って変わるほどの言葉の力を備えているとは、思えません。
しっかりとした時間区分の認識を持せたいのなら、はっきり「18時から21時頃は」、と言う方がよいのではないでしょうか。
誤解を招かない方法として、放送では、「言い添え」と言う手法があります。
たとえば、「雨は、宵のうち18時から21時頃まで残りそうです。」と、具体的な時間を言い添えればいいだけの事です。
便宜のためだけに、にわか作りのこなれない言葉に置き換えてしまうと言うのは、随分、乱暴な話です。国の機関が自国の文化を破壊する。
許されない事です。
そんな話が出て来てから、天気予報のコメントにそう書いてあっても、ひそかに(笑)「宵のうち」と読み戻してお伝えしています。
先日、NHKの夜の天気予報でも、気象協会の人が、「宵のうち」と言う表現をしていました。
きっと同じような思いを抱いているのかなと、同志を見つけたような(笑)嬉しさと心強さとを覚えました。
あ、今回は、用語の話ではありませんでした。ついつい憤懣が(笑)爆発してしまいました。
本題は、「造化の妙」でした。
夜のはじめ頃を過ぎ、夜遅くに帰ると(笑)この季節、ちょっとした楽しみがあります。
薄闇の中、垣根にカラスウリのまっ白い花が、そっと開いているのです。
カラスウリは、ウリ科の植物ですから、色こそ違え、基本的な形はキュウリやスイカと同じ5弁の花です。
しかし、その花はまるで、レース糸で編んだ細やかな貴婦人のベールのようです。
絡まる事もなく、どうやって花弁を広げたのかと思うほどの、繊細この上ない花です。
その危うい美しさは、蝉が羽化して、羽を広げようとしている時のようです。
雄花と雌花があって、雌花には、ぷっくりとしたふくらみが付け根に見られます。
鼻を近づけると、幽かに、さわやかな香りもします。
色と形、さらに香りも虫たちをひきつけているのでしょうか。
取り立てて珍しいと言う植物ではありませんが、造化の妙。
人が作り出したのではない、全くの自然の造形の不思議と巧みさに家に入るのを忘れ、佇んでしまいます。
このカラスウリ、いつの間にか垣根にからみついて、折々の楽しみを味わわせてくれています。
花のあと、すっかりその存在も忘れた秋の末、今度は、いくつもいくつも、朱い実を、梢にテグスで連ねたように目立たせます。
カラスウリの漢名は、「天瓜(てんか)」。天のウリと言うそうです。
なるほど、ぶらぶら空中に浮かぶ姿は、空に実ったウリと言う事かも知れません。
ちなみに、小さい頃大人たちに、よくパタパタとはたかれたベビーパウダー。
以前は、「テンカフン」と言われる事が多かったようです。
漢字で書けば、「天瓜粉」。
カラスウリやその仲間のキ(黄)カラスウリの根からとったデンプンが、その正体だと言う事です。
また、その種を、昔の恋文「結び文」の形に似ているので「玉章(たまずさ)」と優雅な名前で呼ぶ事もあるようです。
夜が明けるまでの、ひと時の造化の妙。
見飽きる事は、ありません。
夕されば 天に羽化する 烏瓜
うさ
to be continued…