関西テレビ放送株式会社

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元祖うさぴょんの京都絵日記

―春は、空から―

2010.02.23

このところ、関西も不順な天候が続きました。
でも、どうやら、冬から春へのターニングポイントと言うことのようです。

寒くて大気が凍りつくような冬の朝も、家路が恋しくなる早い夕暮れも、それはそれなりに、季節の一こまとして、決して嫌いではありません。(笑)

でも、空の色が明るくなり、陽だまりの暖かさを知るようになると、もう、後戻りはしたくありません。
狂おしいまでに(笑)、春が待ち遠しくなってしまいます。
あちこちから梅や気ぜわしい桜の便りを聞くようになれば、なおさらです。

春は、それまで耐え忍んだだけ、あくがるる心が騒ぐのかもしれません。

関西テレビの食堂は、8階にあります。
泊まり明けの朝。日々の昼ごはん。南から西へ北へと、視界が広がります。
遮るもののないガラス越しに、足元に広がる公園も折々の色合いを見せてくれます。

枕草子で清少納言は、「春は、曙。紫立ちたる雲の細く棚引きたる…。」と書いています。
食堂からの遠見の景色の色も、なるほど色味に薄く紫が加わってきたようです。
「空からの春」と言うことでしょう。

木々も梢の影が濃く、どの枝先も大地から水を吸い上げ、騒ぎ始めたようです。

昼休み、春を探して散歩してみました。

花壇は、温室から追いたてられてきたような春の花が身を寄せ合っています。
陽だまりのノラは、なんだかうつらうつらした表情です。(笑)

モクレンの花芽は、一冬を耐えた分厚いコートを脱ぐような風情です。

もちろん、昼下がりのひと時を過ごす人達もみんな穏やかな表情です。

まだまだ行きつ戻りつの、春待つ日が続きます。

でも、どうやら確実にその足音は身近に聞こえてきているようです。

   空からの 名のみの春も嬉しかり

   梢に地より 水も上りぬ   うさ



to be continued…


―脱走〜っ―

2010.02.09

前回は、思い返すも戦慄の(笑)大脱出のお話でした。
今度は、ちょっと大きな声では言えませんが(笑)脱走のお話です。
小鳥も時々、鳥かごから抜け出す事があります。
うちのシロ(紀州犬)も時々脱走して大騒ぎすることが、あります。
彼の手口は、ほぼ二通り。
一つは、首輪はずし。もう一つは、綱切りです。
でも、もともとアカンタレなので、適当に気分転換したらいつの間にか定位置に(笑)帰っていると言うのが、落ちです。

さて、ちょうど節分の日、デスクワークの窓外には、陽の光がさんさんと降り注いでいます。
そうだ!お散歩に出よう!飼い主もデスクから脱走を試みてみました。(笑)
これは、郷土の先人、芭蕉にもしばしば憑いた「そぞろ神」のせいかも知れません。(笑)

どこへと言うことも無く、光の春に誘われて街中を歩きます。
なるほど、小鳥や、うちのシロでなくても、「たい焼き気分」です。
陽だまりのオフィスのショウルームに、何やら黄色い花が目に付きます。
玄関の植木鉢に間借りしたオキザリス・セルヌア。西洋カタバミの一種です。
少し緑を交えたキラキラとした花色は、早春の風情が感じられて、お気に入りの花の一つです。
少し大きめの葉は、同じカタバミの仲間、ボーウィーでしょう。
大きな優しいピンクの花も、好ましい種類です。


いつの間にか足は、天満の天神さんの方に向いています。
何時もは、何気なく通り過ぎる大通り。
光や、空気を肌に感じながら歩いていると、参道の入り口で面白いお店を見つけました。
街中の陶器店。都会の中のお店です。
通りに出した棚には、大きな瀬戸の水がめが伏せてあります。
周りは、茶色い梅干壷も並びます。
上方落語に出てくるような、店先の風情です。
今でも、そうした生活が、この街中に残っているのが知られて驚きでした。


この辺りは、戦災を免れ、天満宮も重厚な歴史の佇まいです。
門前に気付かなかった碑がありました。
「大阪ガラス発祥の地」と書いてあります。
裏には、1751年。宝暦年間に、長崎の商人播磨屋清兵衛が、ここでガラス玉を作ったとあります。
随分ハイカラな町だったようです。


お参りをと、山門を潜ると天井には極彩色の円い方位版が目を引きます。
一瞬、チベットの曼陀羅かと思いました。(笑)

拝殿に向うと、背丈ほどもある、紅梅の鉢植えが飾られています。
「盆梅」です。「唐衣」の銘と共に樹齢280年と記されています。
徳川将軍吉宗公の時代から、生命をつないでいると言う事です。
驚きです。
ぜひ、また、清々しく香る紅梅の花盛りを見てみたいものです。


天神さんは、どうやら厄払いは、得意分野では、ないらしく(笑)節分のこの日、参詣客はちらほら。
ゆったり、まったりした気分で手を合わす事が出来ました。

後で、調べたところ、川端康成は、この天満の天神さんの門前で生まれたのだそうです。
やはり、天神さんは、文芸学問の神様。ご加護、ご利益は、あらたかなようです。
これから受験シーズン本番。多くの人で境内は賑わう事でしょう。

ふと、脱走して見たら、(笑)身の回りには、今まで見えなかったもの、知らなかったことが、いっぱいでした。

to be continued…

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