大阪ダブル選挙で立候補予定者がこぞって使っているのがツイッターです。 選挙運動そのものに使うことは法律上、認められていませんが、もはや欠かせないもののようです。 大阪府知事選挙に出馬する池田市の倉田薫市長。 大事な選挙を前に、2週間前からツイッターを始めました。 【倉田薫氏】 「これから大きな選挙に挑むとして若い人たちが今の流れはツイッターやと。いかに自分の思いを発信するかにかかっていると」 【ツイッターを勧めた松岡信道豊中市議】 「候補者が情報を発信して有権者が見比べて投票に行く。そういう政治にしていかないと世の中よくならない。どこで語るかというと街頭よりもネットの世界ならみんなアクセスできるわけなので是非やってくださいとお願いした」 パソコンへの入力は得意ではないと話す倉田市長は、その都度書き留めた文章を支援者の大学生に入力してもらいます。 ツイッターで投稿すると見た人からそれに対する意見などが即座に返ってきます。
【倉田薫氏】 「いい反応も悪い反応ももらって、だからよかったなと。打てば響く。それがこのネットの世界ですね。すごい時代ですね」 大阪ダブル選挙の立候補予定者の中でツイッターを最大限に利用していると見られるのが、市長選に鞍替え出馬する橋下徹前知事。 【橋下徹氏】 「僕は独り言です。言いたいことを言わせてもらっている。メディアという権力チェックの重要な機関ですけど一方的にこちらも言われますから反論のツールとして最大限使わせてもらってます」 つぶやきの内容は大阪都構想、教育基本条例等、自らの政策を訴えるものから対立陣営やマスメディアへの批判まで。 過激な表現がポンポンと飛び出しますが、それでも若いツイッター世代には受け入れられているようです。 【大阪府民は…】 (男性)「橋下さんやったらフォローして、どういう風な感じなんかなってのを見てたりします」 (男性)「橋下さんの主張とか意見とかわかるのってあれ(ツイッター)が一番わかりやすいですし。主観なんでしょうけど」 【記者】 「投票にも影響ありますか」 (男性)「今まだ考えてるとこですけど影響は正直あります」 インターネットの活用法に詳しい神戸大学大学院の森井昌克教授も選挙への影響は大きいと話します。 【神戸大学大学院・森井昌克教授】 「ツイッターというのはよくつぶやきと言われる。それぞれの人の耳元でつぶやくようにかなり効果があるということ。ツイッターはいろんな人が見るが意識なく目に入って来るので潜在意識的には大きな効果があると期待できる。集票効果に大きく表れる」 しかしこのツイッター、使い方を間違えれば大変なことになります。 【大阪府選挙管理委員会事務局・川端龍彦参事】 「選挙運動につきましては文書で頒布できるのはビラやはがきに限られていますので、それ以外の選挙運動を目的とした文書の頒布は禁止、インターネットはそれ以外にあたるので禁止」 インターネット上での選挙運動は公職選挙法で禁止されています。 現状は、選挙運動に当たらないと考えられる範囲で利用されています。 【川端参事】 「内容を総合的に判断する形になってますが、その境目は非常に難しいですね。私に投票してくださいというような文言でないと(違法と判断するのは)難しいと思います」 【記者】 「やったもん勝ち?」 【川端参事】 「ちょっと私の立場では言いにくい」 去年11月の金沢市長選挙でこんなことがありました。 5万8204票対5万6840票、わずか1364票の差で現職市長を破って初当選した山野之義市長にツイッターによる選挙違反疑惑が持ち上がったのです。 山野市長本人は告示後ツイッターを止めていましたが、有力な支援者が投票日の締め切直前まで「今、500名差です」「あなたの一票で!新市長誕生を!」など直接的な表現で投稿を続けたのです。 山野新市長は問題発覚後、議会で陳謝しました。 【金沢市・山野之義市長】 「2度とこのようなことが無いようにさせて頂きたいと思ってますし、この件について色んな思いをされた皆さんにはほんとに申し訳ない思い」 しかしこの件は捜査当局から立件されることなく今に至っています。 【山野市長】 「私自身が把握してたことじゃなかった部分ですので、そうはいっても結果責任は伴いますので議会でもお詫びしました。ネットは大切なテーマなんで徹底的に利用しようと、ブログであったりツイッターであったりは有効に活用していこうと、それは戦略的に組んでいました」 ツイッターに問題となる投稿をした男性に話を聞くことができました。 【ツイッターを投稿した支援者の男性】 「気持ちが入っていると文章も言葉もエスカレートしてきますから、これを言ったら違反なのかなという認識をこえてますよね。そこへ意識が行ってないですよね。一生懸命応援しているので」 支援者の男性は当時の心境をこう語ったうえで、選挙でのツイッターの効果について本音をこぼしました。 【支援者の男性】 「のぼりを立てたり雰囲気づくりをしたり、ほんとにいろんなことをしたので、例えば5種類のことをしたとしたらそのうちの1種類がツイッターだったりネットだったということで、5種類のうち1つでも欠ければ、わずかな差で勝った選挙でしたから、ダメだったんじゃないですか」 ツイッター初心者の倉田市長もすでにその存在は無くてはならないと感じているようです。 【倉田薫氏】 「自己PRを今のネット時代でツールを利用して発信すると、そこのグレーな部分は相当露骨にやらない限り、制度が後でついてきますわ。時代の流れに乗っかっていく」 橋下前知事もネットでの選挙運動解禁を求めます。 【橋下徹氏】 「ツイッターやネット活用はいろいろ議論ありますけど、告示になれば控えざるを得ないと思っています。本来はこんなの自由解禁にすべきですよ」 市長選挙に再出馬する平松邦夫市長もツイッターの効果をこう話します。 【平松邦夫氏】 「僕は去年の5月から初めまして、色んなイベントごとに一気にフォロワーの方が増える。ソーシャルネットワークとしての情報共有、情報拡散、発信と言った部分があると思ってます」 知事選挙に立候補を表明している大阪維新の会の幹事長松井一郎氏と共産党推薦の弁護士、梅田章二氏も日々ツイッターを通して自らの政策や考えを訴えるなど、大阪のダブル選挙は空中戦も大混戦です。 知事選にはこのほか、中村勝氏、高橋正明氏、マック赤坂氏も立候補を表明しています。 各立候補予定者にとって、全く無視できない存在になっているツイッター。 法律さえ整備されれば近い将来、インターネットが選挙の主戦場となる時代が来るのかもしれません。